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Standard Chartered Bank:ビジネス成果の促進にデータを活用

Standard Charteredは、あらゆる業務分野でAIソリューションの開発を加速し、分析に基づく意思決定の文化を構築し、データの価値を引き出してビジネス成果を高めています。

30倍

FP&Aアナリストの生産性向上

$3400万

スペースプランニングと最適化ツール(SPOT)により、不動産コストを削減(年間額)

500+

同社のシチズンデータサイエンストレーニングプログラムの受講者数

 

The Financial Brandによると、銀行の80%~85%では、投資利益率(ROI)向上のためのデータ活用に必要なプロセスの成熟度が不十分です。

Standard Chartered Bank GroupのData Technologyは、この傾向に立ち向かい、同行の他の部門がデータへのアクセス、データの準備、分析、可視化ができるよう、中心的パートナーとして活動しています。そうすることで、同行のより多くの人やチームがデータから有益なインサイトを引き出し、重要な意思決定を行えます。

2020年、Data Technologyはデータイノベーションバリューエンゲージメント(DIVE)チームを結成しました。この専任チームの役割は、事業部門やその他の部門と直接連携して要件を理解し、同行の既存のソリューションを特定し、それらの要件を満たすためにグローバル市場で利用可能なソリューションを調査することです。

DIVEチームはすぐに、同行全体が堅牢なデータ分析プラットフォームを強く求めていることを認識しました。必要とされていたのは、大量のデータを処理でき、ビジネスアナリストからマネージングディレクターまでさまざまな役職やペルソナに対応できる柔軟性を備えたプラットフォームでした。

また、AIと機械学習(ML)の進歩への関心が高まっており、それを同行のデータ分析の標準要素として組み込めるプラットフォームが必要でした。当然ながら、ライセンス費用、サポート、インフラストラクチャーの要件には競争力が求められました。最後に、市場の競合製品より優れているだけでなく、同行内でゼロからカスタムソリューションを構築するよりも優れた選択肢である必要がありました。

Dataikuの効果

総合的に、Standard Chartered Bankのデータ分析ニーズに最適なソリューションがDataikuであることに疑いの余地はありませんでした。DIVEチームは、3年足らずでDataikuを導入し、データ分析の卓越性を追求するすべての部門のチームをサポートしました。まず、1つのチーム(財務計画および分析部門)から始め、それが今では同行のデータ分析のゴールドスタンダートへと成長しました。

Dataikuが同行の最適なデータ分析プラットフォームとなっただけでなく、データに基づく考え方の実現にカスタマーサクセスチームとセールスチームのサポートと専門知識が重要な役割を果たし、その認識は同行の多くのチームに浸透しました。

DIVEチームは、Dataikuのカスタマーサクセスチームと連携して以下のことを行いました。

  • シチズンデータサイエンス研修プログラムの設計と運用。このプログラムでユーザーはDataikuを理解し、データサイエンスとMLの実践的な基礎を学ぶ。
  • 専用研修ポータルを作成。Dataiku Academyをベースとし、セルフサービスモジュールを使用して、さまざまなユーザープロファイルのオンボーディングに特化したコンテンツを提供する。
  • ユーザー同士で考えを交換し、分析に関する問題について助け合うことができる社内コミュニティーの構築を促進。
  • 分析に関心のあるユーザーや潜在的ユーザーにデモやコーチングセッションを提供。

これらにより、同行におけるデータエンジニアリング、分析、AI、MLへの関心がさらに高まり、2020年以降に同行のシチズンデータサイエンス研修プログラムを修了したスタッフは518人になりました。そのうち237人が2022年の修了者であり、関心と受講者数の飛躍的な増加を示しています。また、700人以上がDataikuオンライントレーニングコースを修了し、総計123のDataiku認定資格を取得しています。

Standard Chartered Bankのデータと分析のユースケース

現在は、すべての事業部門でDataikuを利用しており、トレーニングの需要は2020年以降400%増加し、プラットフォームの採用率は過去1年間で2倍以上に増加しました。Standard Chartered BankにおけるDataikuのストーリーと活用事例の一部を紹介します。

FP&A at Standard Chartered Bank: Building Collective Intelligence

On average, two people armed with the Digital MI team's applications in Dataiku are doing the work of about 70 people limited to spreadsheets. That means increased analyst productivity by a factor of 30 by replacing spreadsheet-based processes with governed self-service analytics.

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Data Informed Space Planning to Support Hybrid Working

Standard Chartered built the Space Planning and Optimisation Tool (SPOT) in Dataiku to associate data from different systems, provide a single-source of truth for analyzing data for space planning, and use analytical techniques to determine the right space in offices.

DIVE DEEPER

Unlocking the Value of Data With Dataiku & Deloitte

Dataiku and Deloitte worked together to help Standard Chartered Digital Center of Excellence overcome its business problems, including scale, ways of working, AI strategic roadmap, and more.

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A Collaborative Solution for Data Transformation & Portfolio Recommendations

Thanks to this solution built with Dataiku, relationship managers engaging with wealth management clients are able to have wholesome investment conversations with clients and add value by providing quicker and richer insights.

SEE HOW THEY DID IT

Data Value Generation With Speed & at Scale

Using Dataiku, Standard Chartered Bank deploys successful AI projects, accelerating true value generation while maintaining governed self service on projects.

DISCOVER MORE

Onboarding & Supporting Teams Across All Bank Divisions

In 2020, the Data Innovation Value Engagement (DIVE) team was formed under Data Technology as a dedicated team that will directly engage with business and other functions to understand their requirements, identify existing solutions within the bank, and explore what is available in the global market.

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100 Days of Coding

The 100 Days of Coding was a call to arms to ensure the skills of the most senior digital leader were on par with the rest of the team, not through words but mental sweating through the courses and certification process.

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FP&Aの集合知の構築

Dataiku導入から1年が経過した2021年までには、Standard Chartered BankのPlan to Perform(P2P)データ戦略およびデリバリー部門責任者であるCraig Turrell氏率いるチームがDataikuを使用して同行の3つの主要システムを運用し、同行のすべての財務に関するTableauダッシュボードを毎日更新できるようになりました。以前はこれをスプレッドシートで行っていたため、手間がかかっていました。このチームが開発したデータマーケットプレイスを活用すると、組織内のユーザーが他のデータをプラグインしてデータから答えを得ることができます(例えば、アナリストが不動産コストについて調べたい場合、データマーケットプレイスで貸借対照表を使用し、リースデータをプラグインできます)。

財務計画および分析(FP&A)部門にDataikuアプリケーションを導入した結果、以前はスプレッドシートを使用して約70人で行っていた作業を平均2人で完了できるようになりました。スプレッドシートを使用するプロセスを、ガバナンスされたセルフサービスアナリティクスに置き換えることで、アナリストの生産性が30倍向上したことになります。

「Dataikuは、エコシステムのどこかにあるコンピューティング容量を使って単一オペレーションを行うことができます。どこにあるかは関係ありません。これは素晴らしい技術です。データは小さい場合もあれば、非常に大きい場合もあります。グラフィックの問題である場合もあります。いずれは、大量のデータを処理するだけでなく、価値を付加したくなるでしょう。Dataikuはそのような柔軟性も提供してくれます。」 Craig Turrell氏 Standard Chartered Bank

データに基づく空間計画

ハイブリッドワークの登場は、人々がオフィスに出勤する頻度を劇的に変えました。Standard Chartered Bankでは、世界中のオフィス稼働率が72%から42%に下がり、大多数のオフィスが十分に使われなくなりました。

Standard Chartered Bankのチームは、以下の問いの答えを得るためにデータ(とDataiku)を活用することにしました。

  • 全体的な不動産コストを削減し、同行の収益性に影響を与えるほど高くならないようにするにはどうすればよいか
  • 使われていないか、十分に使われていない空きスペースに無駄に費やす資本を削減するにはどうすればよいか
  • 空間をフル稼働して、不要な二酸化炭素排出量を減らすにはどうすればよいか
  • 従業員のエクスペリエンスに悪影響を及ぼすことなく空間を縮小する(つまり、持続可能なハイブリッドモデルを実現する)にはどうすればよいか

同行では、Dataikuを活用して空間計画および最適化ツール(SPOT)を開発しました。このツールは、さまざまなシステムのデータを関連付け、空間計画のデータを分析するための信頼できる唯一の情報源を提供し、前述の問いの答えを得るために分析技法を使って適切なオフィススペースの量を算出します。

Standard Chartered Bankのチームは、このソリューションを活用して、最終的に2028年までに不動産ポートフォリオを70万平方フィート縮小する予定です。これにより、年間不動産コストを3,400万ドル削減でき、有形自己資本利益率(RoTE)で測定する同行の全体的な収益性が向上します。

「Dataikuは、データソーシングとデータ準備に関する問題を解決する重要なプラットフォームでした。データの関連付け、モデリング、変換ができるようになり、空間計画分析を行うための専用データストアを開発できました。」

データ変換とポートフォリオ提案のためのコラボレーションソリューション

資産管理顧客に対応するリレーションシップマネージャー(RM)が生産的なエンゲージメントを行うには、最新のポートフォリオ情報に基づいて、どの投資手段が利益を上げているかを正確に示し、適切な投資アドバイスを提供する必要があります。

しかし、さまざまなシステムから関連データを収集し、ポートフォリオのリターン分析を行い、優良資産を見分けるには、多大な手間がかかります。この作業には時間がかかるため、RM1人で担当できる顧客数は限られます。

Standard Chartered Bankは、さまざまなシステムからのデータを使用するポートフォリオ分析を自動化するためにDataikuを使用しました。また、このユースケースを次の必然的ステップまで広げ、顧客のリスク選好度に合わせてROIを最大化するポートフォリオのリバランスの提案にも活用しました。

「リレーションシップマネージャーは顧客と総合的な投資について話し合うことができ、これまでより迅速に充実したインサイトを提供することで付加価値を高められるようになりました。顧客のリスク選好度に合わせてパーソナライズされたリバランスの提案が可能になり、RMは事前の準備に時間を費やさずに、質の高い顧客エンゲージメントに集中できます。」

DataikuとDeloitteを活用したStandard Chartered Bankの次の取り組み

Standard Charteredのデジタルセンターオブエクセレンス(CoE)は、エンジニアリングの規模とスピードの壁を破り、個々の学習マラソン(100 Days of Codeなど)も推進していましたが、まだ新興部門の域を出ていませんでした。成長軌道は停滞し、Everyday AIへのスケーリングと加速に苦戦する状況にありました。

DataikuとDeloitteは、提携してデータサイエンスと分析の能力を強力に組み合わせることで、Standard Chartered Bankを次のレベルに引き上げる包括的なデジタルスケーリングプログラムを支援しています。

とくに、DataikuとDeloitteは、Standard CharteredのデジタルCoEの次の取り組みを支援しています

  • データドリブンソリューションの開発を加速:Dataikuのプラットフォームでチームがデータドリブンソリューションを迅速に開発、展開できるようにし、Deloitteの専門知識を活用してチーム固有のニーズに合わせてソリューションを調整できるように支援します。
  • データを活用してビジネス成果を促進:DataikuとDeloitteは、データを活用した機会の特定、プロセスの最適化、より良い意思決定を支援します。
  • データを活用した意思決定の文化を構築(CoE内での運用と顧客へのソリューション提供方法):DataikuとDeloitteは、意思決定にデータを活用してビジネス成果を高める文化を構築します。
  • データの価値を引き出す:DataikuとDeloitteは、データサイエンスと分析の力を活用してデータの価値を引き出します。デジタル投資と資産の収益化と即効性を高めるアプローチにより、イノベーションで大きな差をもたらすとともに、価値実現までの時間を短縮できるようにCoEを支援します。