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OHRA:将来のAI対応に備えて速度と統制を強化

OHRAは、Dataiku内に堅牢な統合エコシステムを構築して、データソリューションのテスト、構築、展開を6倍高速化するとともに、公正な顧客対応も確実にできるようになりました。

2ヶ月

Dataiku を使用してモデルを本番環境にデプロイするのにかかった時間 (適切なガバナンスも!)

vs. 1 年

Dataiku導入前にモデルを本番稼動させるのにかかっていた時間

 

導入前:「手作業で時間がかかり、難しい」

Dataikuを導入する前は、中央のOHRAデータチームがモデルを展開するために他のチーム(保険数理部門など)と連携し、それを展開するITチームに引き渡す作業は、手作業で時間がかかり、難しい課題でした。

同時に、データチームはデータドリブンのソリューションを求める機運の高まりにも直面していました。そのため、ビジネスのためのデータプロジェクトの実行能力を加速させるとともに、顧客と規制当局の両方に対して責任あるAIの基準を満たすことのできるソリューションが必要でした。

Dataikuを導入

OHRAの中央データチームは、Dataikuを使用して堅牢な統合エコシステムを開発し、価値をもたらすデータプロジェクトの実行能力を飛躍的に向上させました。

Dataikuを活用したOHRAのソリューションには次の特長があります。

  • フィーチャーストア内のデータとモデルのコンポーネントの標準化。すべてのチームで一貫したデータの命名、標準、定義を共有する共通基盤を作り、Time to Value(価値実現までの時間)を短縮します。
  • 再利用可能なプラグイン。データチームが記述するコードを汎用化して簡単に再利用できるようにし、チームメンバーのスキルレベルに関係なくプロジェクトの共同作業を可能にします。また、OHRAの中央データチームは、ガバナンスフレームワークに従ってテンプレートを標準化するためのマクロも開発しました。
  • データとデータプロダクトに対する信頼と統制を維持するための運用可能なガバナンスフレームワーク。Dataikuのガバナンス機能である規定された統制、チェック、プロセス、役割と責任により、データサイエンティストは開発プロセスの各段階で要求されることを明確に理解できます。
  • 顧客に影響するすべてのユースケースに適用するバイアス評価(手作業のコード記述やクエリ実行のための追加の時間は不要)。例えば、Dataikuのモデル公平性レポートプラグインは、OHRAのデータガバナンスにおいて重要な要素であり、評価を再現可能にし、プロジェクト間で比較できるようにします。
  • Dataiku APIによる容易な展開。データチーム自身がモデルの展開を制御でき、ITチームにコードやモデルの成果物を引き渡す必要がなくなったため、話し合いとテストの時間を節約できます。ITチームは、相互に合意した仕様に基づいてAPIを呼び出すだけです。その後、モデルの更新や変更が必要になった場合も、ITチームは同じAPIを呼び出すだけで済み、追加の作業はほとんど不要です。Dataikuに組み込まれた統制と組み込みのガバナンスは、統合するデータプロダクトが責任を持って確実に構築されているという信頼をIT組織にもたらします。

これらの機能は、あらゆるユースケースでTime to Valueを短縮します。例えば、保険金請求処理に導入した自動化により、請求処理の効率が向上し、顧客に迅速に回答できるようになりました。同時に、ガバナンスを標準化して開発プロセスに組み込んだ結果、OHRAがどのようなビジネスユースケースに機械学習とAIを活用する場合も、責任ある公正な顧客対応を確実に行えるようになりました。

将来の欧州AI規制への対応

OHRAのデータチームは、統合プラットフォームソリューションとしてDataikuに移行していなかったら、ビジネスからのデータプロダクトに対する需要増大に対応できなかったでしょう。今では、早い段階で失敗する「フェイルファスト」戦略を採用して、テストとプロトタイピングの時間を短縮し、効率的なビジネス解決に到達できるようになりました。 モデルの設計から展開まで、すべてが高速化されました。

開発時間がその一例です。入力データの大部分が集中管理され、標準化されたため、データ結合が正しく行われたかどうかを確認するために入力データをレビューする必要がなくなりました。

また、視覚的で再利用可能なコンポーネント(Dataikuの標準機能やカスタムコーディングされたプラグインを使用)を利用することで、反復的な開発を大幅に高速化しています。コードを調べて記述する必要がなくなってプロセスがスピードアップし、使用するコードがすでに承認済みであるため、コードチェックも非常に簡単になりました。

Dataikuによって、データプロダクトの開発、チェック、本番稼働がはるかに楽しい作業になりました。ビジュアルインターフェースとビジュアル(Visual)レシピを使用すると、煩雑なコード作業が大幅に減り、チームの時間をビジネスと顧客の支援という本当に重要な作業に使うことができます。

– Antal Nusselder氏、OHRAリードデータサイエンティスト

展開したモデルは拡張性が非常に高く、バッチ処理の代わりにAPIを使用することで、必要なときと場所で回答や予測を提供できます。Dataikuを使用すると、需要が増大しても、基盤となるアーキテクチャを簡単に拡張できます。

OHRAでは、手作業のスクリプトから、コラボレーションを強化した統合パイプラインソリューションに移行した結果、以前の方法では展開するまで1年かかっていたモデルをわずか2か月で展開できるようになりました。展開に要する労力をここまで削減できたのは、次の理由からです。

  1. 引き渡しのために複数のチーム間で優先順位を調整するのに必要な時間を短縮
  2. Dataiku内に用意したAPIを使用することで、OHRAのAIチームとITチームの連携を強化し、展開前の変更とテストの必要性を削減
  3. 構築するモデルごとに新しいAPIをゼロから作成する必要性を排除

ただし、当然ながら、EUのAI規制法が間近に迫る中、拡張性を高めるだけでなく、リスクを最小限に抑えることも重要です。OHRAでは、カスタム指標の導入、Dataikuモデル公平性レポートプラグインの使用、Dataiku内のAIガバナンスフレームワークの導入により、追加の時間をほとんどかけずに、より厳格で標準化された、透明性の高いガバナンスを適用できるようになりました。

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Avivaは数年前からDataikuを活用して、データ分析と機械学習のさまざまなユースケースを実現し、「顧客ファースト」のミッションを追求しています。

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