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Catella:Dataikuで不動産投資を変革

CatellaはDataikuを利用して、インテリジェンス機能を組み込んだ中央集中型アプリを構築し、全社に展開することで、厄介なスプレッドシートのサイロを解消しました。

5分

データ変換に要する時間(Dataiku導入前は3~5日)

 

ヨーロッパの不動産投資は、非常に複雑な世界です。Catellaは膨大な業務データや市場データをスプレッドシートで管理していましたが、次第に泥沼化し、行動に直結するインサイトをデータから導き出すのが困難になっていました。ばらばらに存在する何千ものExcelファイルは、バージョン管理が難しく、Catellaの連合的な組織構造のなかで、コラボレーションや戦略的な意思決定が進まない要因になっていました。この問題を解決するには、データプロセスの標準化と、迅速なデータ変換、投資機会の分析支援、インテリジェントなアプリケーションの展開を可能にするプラットフォームが必要でした。

そこで浮上したのがDataikuです。このユニバーサルAIプラットフォームは、Catellaのデータ分析戦略の中枢を担いうる機能を備えていました。Catellaの検討チームはすぐに、Dataikuは投資・資産管理に最適なプラットフォームであることを理解しました。

Dataikuは、投資・資産管理に必要な機能をすべて備えています。 Martin Johanson氏 Catella、CIO

Dataiku:インテリジェンス機能の中央ハブ

Dataikuは、Catellaを長年悩ませていたデータプロセスの深刻な課題を解決しました。Dataikuの導入により、それまで最大5日かかっていたデータ変換が、数分で終わるようになりました。Salesforce、Snowflake、その他の不動産管理システムなど、多様なソースからデータをすばやく取り込み、分析できるようになり、分析アプリや標準化されたダッシュボードを作成したうえで、各チームがそれぞれのインサイトを柔軟にカスタマイズできるようにしました。

データ変換のほかにも、CatellaはDataikuを活用して、ポートフォリオ資産の将来賃料や販売価格、新たな投資の可能性を予測しています。DataikuのWebアプリを使ってインテリジェンス機能をパッケージ化し、ビジネスユーザーに配布することで、関連データへの迅速なアクセスと、実際のやり取りに使えるシンプルながら効果的なプレゼンテーションレイヤーを実現しています。

Catellaのデジタルイノベーションにおいて、Dataikuは価値実現の推進者として重要な役割を果たしています。 Sasanka Bhargava氏 Catella、変革推進リーダー

Dataikuの主なユースケース

Dataikuは主に、次の2つのユースケースで使われています。

1.賃貸および住宅販売の成長可能性を特定する対話型Webアプリ。

Catellaは投資機会のパイプラインをより大きくし、質を引き上げ、より効果的な方法で資本を集めるために、不動産投資プロセスの強化に力を入れています。このユースケースでは、幅広いデータソースを分析するAIモデルを利用して、Catellaのコア市場の住宅プロジェクトが今後5年間でどう成長するかを予測します。この分析によって、意思決定プロセスの信頼性が向上し、見込みのある投資先をよりすばやく、科学的に絞り込めるようになりました。

2.不動産や資産に関する主要な業務データからインサイトを引き出すアセットマネージャー用Webアプリ。アセットマネージャーはこのアプリを使うことで、不動産情報の収集・分析に役立つデータフィルタリングやデータ共有などの機能を手軽に実行できます。このアプリのダッシュボード、分析、視覚化、レポート機能は、さまざまなチームが利用するデータの信頼性を向上させ、現在はこのアプリを全社に導入するプロジェクトが進んでいます。

さらに、気候変動対策など、投資判断における重要性が増している最新トピックに焦点を当て、個別の市場に向けて調整した機械学習プロジェクトにもいくつか取り組んでいます。

Dataikuは高い柔軟性を備え、いくらでも高度な機能を実現できます。 Martin Johanson氏 Catella、CIO

時間の節約と、スタックの効率化を実現

Catellaは、Dataikuを導入して最初の3か月でROIを達成しました。社内でできることが増えたことで、外部に支払うコンサルティング費用もなくなりました。

AIは、常にバックボーンとしてそこにあり、いつでも使えるものでなければなりません。しかし、AIを使うにはツールが必要で、そのための場が必要です。Catellaにとっては、それがDataikuでした。

Martin Johanson氏
Catella、CIO

Dataikuはコスト削減に寄与しただけでなく、Catellaのデータに対するアプローチを根本的に変化させました。

  1. データの品質管理やバージョン管理ができない膨大な数のスプレッドシートから、資産管理データの欠落部分をロケーション別に特定できる強力なガードレールやデータ品質保護を備えたエンドツーエンドのプラットフォームへと移行することで、ガバナンスを強化
  2. グループ全体をカバーする標準化されたダッシュボード とサンドボックスにより、個々のビジネスユーザーの生産性を向上
  3. 既存のSnowflakeとの相乗効果 で、グローバルな技術スタックを整理

「結局のところ、ツールはツールでしかありません。それを活かせるかどうかは、人とプラットフォームにかかっています」とJohanson氏は語ります。Catellaにとって、Dataikuはただのソフトウェアではなく、本物のデータドリブン文化を確立するための戦略的パートナーと言えます。

今後の取り組み

Catellaは将来に向けて、投資判断の効率化、自動化とスケーラビリティの強化による収益拡大、顧客と従業員のエクスペリエンスの刷新という意欲的な目標を掲げ、その達成の鍵を握るのはDataikuであると考えています。不動産業界では、インテリジェンスが大きな意味を持ちます。Catellaは、ばらばらに存在するスプレッドシートから、統合型のインテリジェントプラットフォームに移行することで、データを戦略的機会に転換し、競争力を生み出しています。

Dataikuは当社に欠かせない展開プラットフォームであり、すべての基本です。 Martin Johanson氏 Catella、CIO

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Convexは、アクチュアリー(保険数理士)チームをはじめ、社内のあらゆる部門のビジネス機能にデータサイエンティストとデータエンジニアを組み込み、アンダーライティング業務を効率化するとともに、データにもとづく意思決定を強化しました。

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