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BNP Pariba:SASからスケーラブルなインテリジェンスへの転換

レガシーツールからの移行により、BNP ParibasはDataikuを活用して分析業務をモダナイズし、持続可能なイノベーションとAIの未来に向けた基盤を築きました。

75%以上

自動的にDataikuに変換されたSASプロジェクト

1,000以上

35以上の事業部門にわたるDataikuユーザー

30,000

自動化され監査可能なストレステストを通じて、提供されたシナリオの数

 

BNP Paribasは、世界最大級の銀行グループの1つとして、レガシーツールからコラボレーティブで将来性のあるプラットフォームへの移行を通じて、データ戦略のモダナイズを進めています。

この変革の中心にあるのは、The Universal AI Platform™であるDataikuの導入です。これにより、BNP Paribasフランス法人の商業銀行部門、ルクセンブルクのBGL BNP Paribas、グループのストレステストチームを含む複数の部門が、データ準備および分析の取り組みをモダナイズできるようになりました。

課題:レガシーシステムによる非効率性

何十年もの間、BNP ParibasはSASやAlteryxといったレガシーシステムに大きく依存して、データ準備および分析の管理を行ってきました。しかしその結果、次第に重大な課題が生じるようになりました。

  • 業務上の非効率性:分析プロジェクトの本番化には時間がかかり、ビジネス部門、IT部門、分析チームの間で複雑な調整が必要でした。
  • 高コストで複雑なインフラ:重複するツールへの過度な依存により、コストとガバナンスの両面で課題が生じていました。
  • 人材のボトルネック:SASに習熟した人材が減少する中で、リソースの確保が難しくなり、プロジェクトの遂行が遅れる要因となっていました。
  • 老朽化したインフラ:25年分にわたって蓄積されたSASプロジェクトと100テラバイトのデータは、もはやグループの標準に合致していませんでした。

これらの課題は、SASのサポート終了予定とコスト上昇、大規模な規制遵守の必要性、そしてシャドーITの排除(英語)とガバナンスの統一を目的としたグループ全体のIT合理化プログラムといった外的要因とも重なり合っていました。その結果は明白でした。BNP Paribasは、効率性、スケーラビリティー、そして長期的な持続可能性を確保するために、データスタックのモダナイズを迫られていたのです。

若手の新卒人材がすでに習得しているツールが必要でした。そこで、Dataikuが明確な選択肢として浮かび上がったのです。 Stéphane Baudoin氏 Data Office Manager(BNP Paribas、BCEF)

モダナイゼーションの解決策:BNP ParibasがDataikuを選んだ理由

BNP Paribasのリテールバンキング部門では、SASからの正式な移行が始まる前から、すでに150人以上のビジネスユーザーがDataikuを活用しており、同プラットフォームは広く知られていました。これは、業務継続に対するビジネス側のニーズと、モダナイゼーションを求めるITの要件の双方に対応するものでした。

  • スケーラブルな自動化:パートナーであるEuraxielと共同開発したマイグレーションエンジンにより、SASコードの75%以上が自動的に変換され、業務への影響を最小限に抑えることができました。
  • 変更管理:SASユーザーを再教育するための認定プログラムを実施し、ライセンスへのアクセスには2種類の認定取得を必須としました。
  • アジャイルなガバナンス:中央管理され、グループ承認を受けた提供体制により、コンプライアンスを確保しつつセルフサービスの活用を可能にしました。
  • チーム間連携:リスク、コンプライアンス、リテール、ストレステストの各チームを単一のプラットフォーム上でつなぎます。
Dataikuは、業務を効率的に処理し、これら多様なチーム間の直接的なコラボレーションを管理するための優れたプラットフォームです。 Marc Irubetagoyena氏 BNP グループのストレステストおよび財務シミュレーション部門責任者

全社規模での展開と定着

BNP Paribasは2016年にルクセンブルクで11人のユーザーとともにDataikuの導入を開始しました。それ以降、導入は飛躍的に拡大しています。

  • リテールバンキング、個人金融、ストレステスト、リスク、コンプライアンス、コーポレート、人事を含む35以上の事業部門にわたり、1,000人以上のユーザーが利用しています。
  • モニタリング&レポーティングチームによる稼働中のプロジェクトは177件にのぼり、そのうち40%が毎週実行されています。1回の実行あたりプロジェクトごとに平均30分の効率化が図られ、最大で3日間の時間短縮が実現しています。
  • リテールバンキング部門だけで1,000件以上のプロジェクトが稼働しており、財務・規制報告、人事分析、ESG分析、カスタマージャーニーのモニタリングを支援しています。
  • 30,000件のストレステストシナリオが毎日自動実行されており、欧州中央銀行(ECB)の要件に完全に準拠した監査可能な形で管理されています。
  • エンタープライズレベルのセキュリティに支えられ、わずか8週間で不正検知のプロトタイプが構築されました。
今では毎朝、人々がDataikuを使っており、話題にしているのは私ではなく彼ら自身なのです。 Stéphane Baudoin氏 Data Office Manager, BNP Paribas, BCEF

成果:効率性、ROI、ビジネス価値

Dataikuを活用したモダナイゼーションプログラムは、すでに定量的な成果をもたらしています。

  • SASプロジェクトの75%以上が自動的に変換されており、プログラム開始時の25%から大きく向上しました。
  • SASプロジェクトの移行速度は2倍に加速し、最初のパイロット期間8か月間よりも多くのプロジェクトが、直近4か月間で移行されました。
  • データリスクアナリストによる日次の承認チェックにおいて、1日あたり数時間の業務時間を削減。
  • プロジェクト間でフローを標準化することで、引き継ぎが簡素化され、導入も促進されました。
  • チームのニーズに応じて、プロジェクトをビジュアルなDataiku、SQL、またはPythonで出力できる柔軟性があります。
  • 現代的なデータスキルに対応することで採用と定着率が向上し、新卒人材のオンボーディングも円滑になりました。
Dataikuの利用を開始して最初に実感した利点は「スピード」でした。成果のスピード、そして人を納得させるスピード。その速さには本当に驚かされました。私のチームはほとんどがSASユーザーでしたが、Dataikuを使いこなせるようになるまでの立ち上がりは驚くほど早かったです。 Marc Irubetagoyena氏 BNP グループ ストレステストおよび財務シミュレーション部門 責任者

将来に向けたビジョン

同行の次なるステップは非常に意欲的です。SASやその他の断片化されたツールを完全に廃止し、コスト削減とシャドーITの排除を図ること。設計環境と本番環境を並行稼働させ、デプロイメントサイクルを加速させること。そして、データ準備の枠を超えて、シチズンデータサイエンスやAIモデリングへと領域を拡大することです。

同時に、BNP Paribasはビジネス、IT、分析の各チームが連携してソリューションを共創できるよう、チーム間のコラボレーションをさらに深めていく計画です。この好循環を広げるかたちで、SASの代替からExcelやKnimeプロジェクトの自動化に至るまですべての新しい取り組みは、現在ではDataikuを起点に始まっています。人、ツール、ガバナンスを単一のプラットフォームに統合することで、BNP Paribasはスケーラブルなインテリジェンスを日々の業務に組み込んでいるのです。

グループ共通のセルフサービス型Dataiku環境により、ユーザーはデータ準備フローを完全に自律的に開発することができます。 Philippe A. BNP Paribas

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