The Financial Brandによると、銀行の80%~85%では、投資利益率(ROI)向上のためのデータ活用に必要なプロセスの成熟度が不十分です。
Standard Chartered Bank GroupのData Technologyは、この傾向に立ち向かい、同行の他の部門がデータへのアクセス、データの準備、分析、可視化ができるよう、中心的パートナーとして活動しています。そうすることで、同行のより多くの人やチームがデータから有益なインサイトを引き出し、重要な意思決定を行えます。
2020年、Data Technologyはデータイノベーションバリューエンゲージメント(DIVE)チームを結成しました。この専任チームの役割は、事業部門やその他の部門と直接連携して要件を理解し、同行の既存のソリューションを特定し、それらの要件を満たすためにグローバル市場で利用可能なソリューションを調査することです。
DIVEチームはすぐに、同行全体が堅牢なデータ分析プラットフォームを強く求めていることを認識しました。必要とされていたのは、大量のデータを処理でき、ビジネスアナリストからマネージングディレクターまでさまざまな役職やペルソナに対応できる柔軟性を備えたプラットフォームでした。
また、AIと機械学習(ML)の進歩への関心が高まっており、それを同行のデータ分析の標準要素として組み込めるプラットフォームが必要でした。当然ながら、ライセンス費用、サポート、インフラストラクチャーの要件には競争力が求められました。最後に、市場の競合製品より優れているだけでなく、同行内でゼロからカスタムソリューションを構築するよりも優れた選択肢である必要がありました。
Dataikuの効果
総合的に、Standard Chartered Bankのデータ分析ニーズに最適なソリューションがDataikuであることに疑いの余地はありませんでした。DIVEチームは、3年足らずでDataikuを導入し、データ分析の卓越性を追求するすべての部門のチームをサポートしました。まず、1つのチーム(財務計画および分析部門)から始め、それが今では同行のデータ分析のゴールドスタンダートへと成長しました。
Dataikuが同行の最適なデータ分析プラットフォームとなっただけでなく、データに基づく考え方の実現にカスタマーサクセスチームとセールスチームのサポートと専門知識が重要な役割を果たし、その認識は同行の多くのチームに浸透しました。
DIVEチームは、Dataikuのカスタマーサクセスチームと連携して以下のことを行いました。
- シチズンデータサイエンス研修プログラムの設計と運用。このプログラムでユーザーはDataikuを理解し、データサイエンスとMLの実践的な基礎を学ぶ。
- 専用研修ポータルを作成。Dataiku Academyをベースとし、セルフサービスモジュールを使用して、さまざまなユーザープロファイルのオンボーディングに特化したコンテンツを提供する。
- ユーザー同士で考えを交換し、分析に関する問題について助け合うことができる社内コミュニティーの構築を促進。
- 分析に関心のあるユーザーや潜在的ユーザーにデモやコーチングセッションを提供。
これらにより、同行におけるデータエンジニアリング、分析、AI、MLへの関心がさらに高まり、2020年以降に同行のシチズンデータサイエンス研修プログラムを修了したスタッフは518人になりました。そのうち237人が2022年の修了者であり、関心と受講者数の飛躍的な増加を示しています。また、700人以上がDataikuオンライントレーニングコースを修了し、総計123のDataiku認定資格を取得しています。
Standard Chartered Bankのデータと分析のユースケース
現在は、すべての事業部門でDataikuを利用しており、トレーニングの需要は2020年以降400%増加し、プラットフォームの採用率は過去1年間で2倍以上に増加しました。Standard Chartered BankにおけるDataikuのストーリーと活用事例の一部を紹介します。